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詩説「壊れた機械」

壊れた機械 – 詩説

こんな日に 僕は詩を書く
全てを捨てたくて 虚しい秋風の夜に

空の暗さが 僕の心に語りかける

何が欲しい? 叶えることは たやすいぞ
そうだな このままでいいと わたし

無言のまま空は 語らず

僕はひとりで 部屋にこもり 詩を書いている

今夜はいかほどに? またも僕の心に語る何か

今日は黙っててくれないか?
明日も 然り お前ら黙れよ

俺の心が 怒っている

夜空には雷鳴 土砂降りの雨が降っていた

誰か僕を 誰か僕の 涙になってほしい
そして 悲しみを 洗い流してくれないか
僕の心は泣いていた
生きる理由も知らないで 泣いていた

涙は枯れぬ 井戸のように止まらない
全ては 空にあずけて 旅立ちたい

無力を思い知らされる 誰か雨をやんでくれ
空は 何も言わずに ただ雨は降り続けた

無力な僕らの 悲しみを嘲笑うように
雷が光る 長崎の広島の 原爆のように

僕らの命が 蟻の命が 同等であることの
儚さを 空が語るように

僕らは 戦争を始めた 地球を巻き込んで
悲しみ以外何も生まない 醜い戦争を

僕らは知っていた 本当は愛なんて・・・
これ以上言うのが怖くて
僕は 詩を書くことに 安住の地を・・・

誰か泣いてくれ 愚かさを泣いてくれ

僕らに語る愛の言葉が 耳障りに
平和が語る幸の言葉が やけにもどかしく

僕らは知らぬふりをした

愛ってなに? 答えられるものはいない

What is Love?What is Love?What is Love?
What is Love?What is Love?What is Love?
What is Love?What is Love?What is Love?

壊れた機械のように 子供の僕らが言い続けた
戦争って何?愛ってなに?

僕らは 壊れた機械を治すように言った
一生かけて償う罪なんだよ 愛というのは

人々を罪人呼ばわりした 誰かに
つけを払うように 永遠の愛を誓わされ

僕らは生きていく 壊れた機械が治ることを信じて。

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