『鈴虫先生』
夕闇の中 鳴く鈴虫の涼
扇風機が 大活躍なあの日の夏
僕も 鳴きたい こんな夜に
鈴虫 どんな気持ちで鳴くのだぃ?
ひたすら 鳴き続けている
彼らに 聞いても 返事は返ってこない
ただ ただ また 鳴き続けている
僕は 理由のいらない 人生に
凛々(リンリン)と 鳴く 鈴虫を見た
僕は 外の 鈴虫たちに
先生 と 心で唱える事にした
先生 鈴虫先生 ありがとう
鈴虫は また 鳴いている
これが人生なんですね
大バカの僕の 心の中が
この文章の中、明らかになる。
先生は 鈴虫は 鈴虫さんは
いつから鳴いているのか
いつ鳴きやむのかも分からずに
太古のご先祖も 外の鈴虫たちの 歌を
聴いていたのだろうと
残暑の部屋に ペンを走らせている
先生、先生、・・・おやすみなさい。
先生。さ よ ぅ なら。
子守唄のような 彼らに 包まれながら
僕は きっと気がついたら
明日になっているのだろぅと
眠りについた。